研修生達の学ぶ姿勢を是非ご覧ください。
コマツ粟津工場にて5Sセミナーを受けてきました!!  更新日:2019年12月10日(火)  

先日、研修生全員で、ブルドーザーなど農業機材メーカー コマツ粟津工場の見学と5Sセミナーに行ってきました。


5Sとは「整理・整頓・清掃・清潔・躾」を5つ言葉をモットーに、作業上の安全確保や作業効率の向上を図る考え方です。今回は、日頃の作業や工具の扱いを見直そうと本科一年から研究科までの研修生が参加しました。


工場見学では、コマツのこれまでの活動をビデオで鑑賞、そのあとはコマツ製品の組み立て工場を見学しました。その後、日頃の工場作業における安全意識を高めるための施設である「安全道場」では、 様々な工作機械が稼働する工場内で、どのようなことに気を付けて作業しているのか、擬似体験を交えながらご指導いただきました。

下の写真は、物を立てて置くことの危険についての擬似体験です。立てた物が倒れて、さらにその下に置いていた別の物が飛ぶ...と二次災害につながります。

5ssemina

また、こちらはベルト機材の巻き込み事故の擬似体験。研修生が人の手形のスポンジを回転するベルトに近づけると‥ビュンッと勢いよく一瞬で巻き込まれてしまいました。見ている研修生達からも思わず声が上がりました。


この他にも、重い物の持ち方、粉塵予防、ゴーグル・ヘルメット着用の重要性など様々な安全対策をご指導いただきました。

このようなことを生かしたコマツ粟津工場の現場では、生産性と安全が5sによって維持されていることがよくわかりました。


最後は小松産業技術訓練校にて、板尾鉄工所の細川輝一氏に、5sとあいさつの大切さについてご講義いただきました。

「ものづくりは人を育てること」という言葉から始まり、5sがものづくりの現場だけでなく、社会生活の基本になることなど貴重なお話しを聞かせていただきました。


使った道具は元ある場所に戻す、作業机をきれいに保つ、使った場所は掃除するなど、日々の積み重ね、継続することの大切さを感じました。これからの制作に生かして欲しいと思います。


コマツ粟津工場の皆様、細川さん、本当にありがとうございました。

本科1年・2年 華道専攻 野外作品制作  更新日:2018年11月7日(水)  

先日、11月2日(金)から4日(日)に九谷陶芸村まつりが開催されました。
毎年、まつりに華を添えるため、本科1年・2年の華道専攻の研修生が野外作品を制作しています。

華道専攻の授業では、月に一度、講師の草月流の倉本清花先生の指導のもと、基本的な生け方や知識を実習を通して学んでいます。
普段の授業とは異なり、野外での大作でみんな張り切っています!

まずは制作の前に腹ごしらえ!倉本先生から頂いた特製おにぎりをみんなでいただきました。美味しかったです!

この野外制作の見所は、みんなが思い思いに作った九谷焼オーナメントを使い作品制作を行うところです。早速、制作に取り掛かります!


まずは、竹に枝を絡ませた大型のリースを、地面に杭を打ち込み固定します。そして、リースにソテツの葉を、形に沿うよう流れを考えながら差し込んでいきます。


時々、少し離れた距離で全体の印象を確認しながら作業を進めていきます。

ソテツの葉を選り分ける人、葉を差し込んでいく人、全体を眺めバランスを見る人…と、うまく役割分担をしながら、全員で協力し進めていきます。

いよいよ最後に、今回の作品のために研修生たちが作ってきた九谷焼のオーナメントを、バランスを見ながら飾り付けていきます。九谷五彩を生かし、色を前面に塗ったシンプルな立方体や、文様を描き込んだ鳥や花、こけしなど様々です。

 

作品のタイトルは、九谷の未来へ希望を込めて「九谷 未来への窓」と名付けました。
九谷陶芸村まつり当日は、天気に恵まれ暖かく、陽射しを浴びた九谷五彩のオーナメントが、キラキラと光っているのがきれいでした。
また、まつりに訪れた人が、作品の前でしばしば足をとめて眺めているのが印象的でした。

「運筆」本科1年  更新日:2018年5月24日(金)  

           

先日から本科1年生の課題「運筆」の授業が始まりました。

講師は源田外茂代先生です。源田先生は表立雲主宰の玄土社に所属し(玄土社理事同人)、古典臨模、前衛書、古典研究等の活動を行っています。


 

この授業では様々な書体を書き写す作業を通し、筆の使い方や線の書き方を学びます。
源田先生による墨や筆の扱い方、各時代の書体の起こりや特徴などの説明を受け、その後見本をよく見ながら書き進めます。


 

学校で習ったような書道とは異なり、文字ひとつひとつがどのように書かれたのかを想像し筆を進めていきます。


研修生たちは、実際に源田先生の書く姿を通し、筆の入りや止め方、書く速さや勢いを読み取ろうとしていました。

はじめは「何が正解なんだろう…。」と戸惑いつつ探り探り筆を進めていましたが、次第に見本をじっと見つめながら、集中して取り組んでいました。

 


 

同時に進んでいる上絵基礎実習の授業を通して、九谷らしい線描の基礎を教わったばかりの本科一年生。様々な線描があることを学び、これからの制作に生かして欲しいと思います。

 

「金銷し(きんけし)」本科2年  更新日:2018年5月8日(火)  

           

先日、本科2年生の課題「金銷し」の授業が行われました。

金銷しは金箔を手ですりつぶし粉末にする作業です。この工程を行うことでより使いやすい金粉を得ることができます。




講師は赤絵細描の福島武山先生です。

福島先生は、研修生と共に円を囲み、金箔の制作工程や手ですり潰す力の加減などを実践を交えながら丁寧に教えてくださいました。

質問も飛び交い、会話を交えながらの終始和やかな雰囲気で金をすり潰すこと3時間、手に付いた見違える様な金の輝きに喜びの声がもれました。

「金銷しと言っても十人十色。金色はその人の体質や擂る時間、力加減によって変化します。」と福島先生はお話しされました。


 

研修生たちは今回作った金粉を上絵の課題制作に使用します。自分たちで作った金粉がどんな輝きになるのか、期待を胸に明日からの制作に挑みます。



「作品販売会を終えて」研究科  更新日:2017年10月25日(水)  

 今月18日からめいてつ・エムザにて開催していた研究科生の作品販売会
“くたにdeごはん 6人展”が昨日24日に最終日を迎えました。


 7日間という短い期間でしたが、店頭でお客様と触れ合い、研修生はたくさんの学びを得ました。
 「自分が売れると思っていた商品と実際よく売れた商品が違っていた。」
 「伝統的な色や模様を好む方、作り手のオリジナリティに注目している方など、様々な買い手の目線を知ることができた。」
 「料理の盛りやすさを考えた上で絵付けすることが大切だと改めて感じた。」
など、6名それぞれが様々な感想を抱きました。

 本日、研究科生は早くも次の課題の図面制作に取り掛かっています。
 今回の展示での学びを活かして精一杯取り組みます。

「無鉛上絵具について学ぶ」本科1年・実習科  更新日:2017年9月28日(木) 

今月22日、当研修所顧問・武腰敏昭先生による「無鉛上絵具」についての講義を行いました。
本科1年生と実習科の合同授業でしたが、他学年からも受講希望者が殺到し、研修生たちは熱心に先生の言葉に耳を傾けました。

無鉛上絵具は、食器への鉛使用量規制のために開発された比較的新しい絵具です。

武腰先生は無鉛絵具を使う作家の第一人者として、自身が有鉛絵具から無鉛絵具に切り替えた経緯や、メリット・デメリットなどを事細かに教えてくださいました。




加えて、伝統におけるの創造の重要性や、世間の動向に常に目を向けなければならないことなど、制作活動においての信念もお話していただきました。

研修生たちはこの学びを活かし、明日からの制作に挑みます。

「庄三写し」本科2年  更新日:2017年5月17日(水)  

本科2年生は現在「庄三写し(しょうざうつし)」の課題に取り組んでいます。
講師・高聡文先生の手本を真剣に見つめ、細かな筆使いまで学びます。
石川県立九谷焼技術研修所


この課題では、九谷焼の作風の一つである「庄三」の技術を模写制作を通じて修得します。

「庄三」は陶工・九谷庄三(江戸後期〜明治前期)が確立した作風で、
当時輸入されたばかりの洋絵具や、それ以前から九谷で使われていた和絵具の技法、金彩など、
様々な作風がミックスされているのが特徴です。
(写真:色絵汐汲図撥形徳利(研修所所蔵))
石川県立九谷焼技術研修所


数ある九谷焼の作風の中でも、非常に高い技術が必要な作風です。

様々な種類の絵具を使うため、それぞれの特性について詳しく知っていなくてはなりません。(絵具中の水分・糊分の量や、塗る際の厚みなど、各自が調整しながら作業します。)

その上で人物、松、海面などを描き分ける高い描写力が必要です。


本科2年生だからこそ挑めるハイレベルな課題です。
各自、精一杯の技量をもって挑んでいます。
石川県立九谷焼技術研修所

  

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